頭半棘筋の指圧法について、響かす圧にするためのポイントをいくつか挙げてみたいと思います。
頭半棘筋は、上部胸椎の横突起や下部頚椎の関節突起から起始して、後頭骨の上項線と下項線の間に停止している筋肉で、頭部の伸展と回旋の働きがあります。
解剖図を見たり、触察から感じられることは、後頚部の棘突起キワを真っすぐに走行している筋肉と言えます。
触察と言っても、頭半棘筋は僧帽筋や頭板状筋の下層に位置する筋肉のため、指圧では表層部の筋肉越しに、垂直に圧を入れて、持続圧で効かせていきます。
深層部に位置していて触察が困難な筋肉でも、筋束や筋の走行をイメージして、筋肉の働きを理解していると、その筋肉の硬結が感じ取れるようになってきます。
また、トリガーポイントの関連痛パターンを知っていると、症状や指圧による響き方、硬結が形成される部位からも筋肉が推察出来ます。
頭半棘筋の第1トリガーポイントは、停止部辺りで後頭骨にへばりつくような硬結として形成され、コメカミや側頭部に痛みを送り、第2トリガーポイントは、C5、C6高位の棘突起キワに形成され、後頭部痛の引き金(トリガー)となります。
このようにトリガーポイントが形成される好発部位を知っていると、各筋肉の触察に有効な手がかりとなります。
◇トリガーポイントや経穴の見つけ出すポイントはこちらです。
頭半棘筋の指圧法は、
伏臥位で行う場合、頚椎棘突起のキワを狙っていきます。(※棘突起ギリギリのキワではない)
この場合、拇指の腹では面積が広すぎるのと、弾力性があり過ぎて適していません。
拇指の末節骨頭の部分を上手く当てることが頭半棘筋に効かすポイントです。
キワを狙うと言っても、圧のベクトルが棘突起に向かってしまっては、骨を押されているような不快な圧となります。
圧の方向は、頚椎の生理的彎曲をしっかり感じ取り、椎弓に向かって垂直に入れます。
椎弓を受けにして、効かせるのがポイントです。
頚部全体を後ろから押して、頚椎の前彎を増強させてしまうような刺激や、喉に不快感を与えないように注意が必要です。
後頭骨にへばりついている筋硬結は、線状に揉捏(横揉捏)を行い、硬結の形をインプットして、硬結の丸みに対して垂直に圧を入れます。
この場合は、後頭骨を受けにします。
ヴァリエーションとして、筋硬結の内側縁や外側縁も狙うと、刺激が変わり、効き方や響きも変わってきます。
この硬結の指圧では、目や鼻に良く響きます!!
◇伏臥位での頚部指圧法のポイントはこちらです。
側臥位の場合も、
筋肉の捉え方は同じですが、椎弓方向に向けた圧が、頚部の筋群の丸みと硬さ(弾力性)に負けて、外方へと流されてしまわないように意識することが大切です。
側臥位ですと拇指への体重のかけ方が少し難しいので、無意識に施術を行っていると、圧は外方へと向かってしまうのです。
下頚部辺りになると、僧帽筋などの他の筋群の厚みが増してきますので、表層の筋群の弾力に負けて、圧が深部に到達するまでに流されないように、しっかりと拇指に圧を集中させることが重要です。
圧を安定させようとすると、手掌の中央部に体重が乗ってしまい、拇指に圧が集中しないことがあります。
四指は柔らかく患者さんの身体の一部を支え、丹田から重心移動した圧が、拇指から集中的にツがボにはまっていくと、治療反応(経絡反応)が起きる安定持続圧となります。
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