指圧療法の三大原則

指圧療法のもとになった古法按摩には、按法と摩法があります。

按法とは、拇指や手根、肘などを用いて安定持続圧を行うこと
摩法とは、手指を動かしながら行う手技のことで、広義の意味ではストレッチや関節運動、脊椎矯正なども含まれますが、ここでは狭義の意味で、拇指や手根を用いる揉捏法のことを言いたいと思います。

特に治療師として最も大事なことは、患者さんに対して、痛くて気持ちの良い圧で治療効果を生み出す拇指持続圧と拇指揉捏が上手に施せることです。
そのためには3つのポイントがあります。

① 垂直圧

筋肉や骨格の性質、形状に対して垂直に圧を入れることが重要です。
身体の各部位には丸みやへこみがあります。その凹凸の全ての面に対して垂直に圧を入れるのが基本となります。硬結やツボの中心、身体の中心に向かって圧を入れることによって治療反応(経絡反応)が起こります。

② 安定持続圧

圧は強弱というよりも、深さで考える事が大切です。
治療反応が起きる深さに圧を到達させるためには、最適な深さに対して、浅くては物足りなく感じ、深く入れようと強く押してしまうと、生体は防御反応が起きて圧の浸透をブロックしてしまいます。深部まで圧を浸透させるには、ツボやトリガーポイントに対して安定した持続圧をかけることが大切です。

③ 支え圧

施術面にフィットするように柔らかく手指を当て、力で押すのではなく相手に寄りかかるように、もたれかかるように体重をかけます。
拇指や手根に真っすぐ力が伝わるように、手の力ではなく、肘や肩から、もっと言えば腰(腹)から力を伝えていくイメージで相手に踏み込んでいくように体重がかかっていくと、圧が深部まで浸透し、全身へ響いていきます。

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